取り扱い製品

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有機非線形光学結晶 DAST (アークレイ株式会社 研究開発品)

DAST:4-N,N-dimethylamino-4’-N’-methylstilbazolium tosylate

DAST結晶
DAST結晶

DAST構造図
DAST構造図

【特長】

・広帯域THz波発生

・高強度THz波発生

・高レーザー照射耐性

・高い結晶品質(無機結晶と同等以上)

・独自の結晶成長制御による任意厚結晶の作製 (0.1 mm~1.0 mm)

・1インチ結晶ホルダ付(相談可)

【用途】

・広帯域THz波発生・検出

・電気光学センサー など

有機非線形光学結晶 DAST(4-N,N-Dimethylamino-4’-N’-methylstilbazolium tosylate)は、現存する非線形光学結晶の中で最も大きな非線形光学定数(d11=1010 pm/V@1318 nm)が報告されており、高品質な結晶の産業化が望まれている非線形光学結晶の一種です。このたびアークレイ株式会社にて開発されたDAST結晶*は、アニーリング処理を行うことで、レーザー照射に対する耐久性を改善させました。そのため、高いパワー密度のレーザーを入射させることが可能となり、高強度なTHz(テラヘルツ)波を発生させることが可能になります。 また、応用したいTHz波帯域によってレーザー光源を選定することで、従来のTHz波発生素子である光伝導アンテナ(PCA)モジュールよりも広帯域なTHz波が発生できます。 高強度かつ広帯域なTHz波発生により、従来のTHz波光源では困難であった幅広い周波数帯域での高いS/N比による分光計測応用が可能となります。
*本結晶は、アークレイ株式会社の研究開発品です。


【仕様・特性】

諸特性

融点 256 ℃
結晶構造 単斜晶(空間群Cc)
a = 10.318 Å
b = 11.284 Å
c = 17.811 Å
β = 92.25 °
屈折率 n1(@1560 nm) = 2.13
n2(@1560 nm) = 1.60
n3(@1560 nm) = 1.57
非線形光学定数 d11(@1318 nm) = 1010 pm/V
d11(@1542 nm) = 290 pm/V
電気光学定数 r11(@720 nm) = 92 pm/V
r11(@1313 nm) = 53 pm/V
r11(@1535 nm) = 47 pm/V
誘電率 ε1=5.2, ε2=4.1, ε3=3.0

広帯域THz波発生

DAST結晶を使用して、未踏領域のTHzスペクトルを計測することができます。 DAST結晶を使用して、未踏領域のTHzスペクトルを計測

DAST結晶より発生するTHz波の観察

 
図 時間波形及び周波数スペクトル
図 時間波形及び周波数スペクトル

 

テラヘルツ時間領域分光(THz-TDS)システムキッド(弊社販売)を用いて
DAST結晶よりTHz波を発生

 

従来法である光伝導アンテナ(PCA)モジュールにより発生するTHz波と比較して、DAST結晶を使用する場合、 広帯域なTHz波が発生できます。 レーザーの条件に応じて、今までにない数十THzにわたる広帯域な分光計測応用が可能となります。

レーザーに対する高い耐久性

DAST結晶にアニーリング(固体を融点付近で加熱した後、徐冷を行うことで欠陥の低減や歪みの除去を行う方法)を施すことで、結晶内部の欠陥の低減が可能となり、レーザー照射への耐久性が向上した高品質DAST結晶が作製されます。従来のDAST結晶(当社比)と比較して、高いパワー密度のレーザーを入射させることができるため、高強度なTHz波発生が実現でき、高いS/N比の計測応用が可能となります。 DAST結晶にアニーリング

 

アニーリング前後のレーザー耐久性試験結果

図 アニーリング前後でのDAST結晶の耐久性

図 アニーリング前後でのDAST結晶の耐久性

図に示した結果は、 アニーリング前のDAST結晶にパワー密度0.3 GW/cm2のレーザー照射を行い、 THz波出力が低下したDAST結晶に対してアニーリングを行うことで、より高いパワー密度(1.5 GW/cm2)に上昇させても結晶が損傷を起こすことなく安定したTHz波発生が可能になることを示した実験結果になります。 アークレイ株式会社では、アニーリングの技術により、レーザー照射への耐久性を向上させたDAST結晶を作製しております。

高い結晶品質(無機結晶と同等以上)

図は、DAST結晶のX線ロッキングカーブ(XRC)測定の一例になります。測定に使用した結晶では、測定面方位(001)におけるXRC半値幅が17 arcsecであることが確認できました。また、アークレイ株式会社にて作製されたDAST結晶のXRC半値幅の平均値は30±10 arcsecであり、無機結晶と同等以上の高い結晶品質を示すことが確認されております。

図 DAST結晶のX線ロッキングカーブ測定結果
図 DAST結晶のX線ロッキングカーブ測定結果

X線ロッキングカーブ測定とは: 単色化された平行性のよいX線を、単結晶基板に入射し、測定される回折強度曲線と理論的に計算される回折強度曲線を合わせることによって、 結晶性、歪みなどと評価する方法。

表 各結晶の半値幅

材料名 面方位 半値幅arcsec
DAST結晶 (001) 30±10
Si基板 (111) 15
BBO結晶   30

独自の結晶成長制御による任意厚結晶の作製

アークレイ株式会社では、独自の結晶成長制御技術により、厚み0.1~1.0 mmのDAST結晶が作製できます。また、長年培ったノウハウを基に、用途に合わせた結晶サイズをご提案できます。

光学定盤上に容易に展開できる結晶ホルダ付

デバイス例 DAST結晶は、1インチの結晶ホルダに固定されており、 1インチのレンズホルダなどを使用することで、容易に光学定盤上に展開できます。ホルダのサイズは各種取り揃えておりますので、ご相談ください。
*アークレイ株式会社では、結晶ホルダ付での結晶販売を標準仕様としております。

●応用技術相談に対応致します

弊社は、THz波に関連する研究開発や産業応用の実績がございます。結晶本体の販売のみならず、DAST結晶によるTHz発生及び検出の実験キット等をご提供させて頂きます。

【注意事項】

取り扱いについて

・アークレイ株式会社製のDAST結晶は研究開発品であるため、結晶に関する要望や仕様について、またご不明な点がございましたら、随時ご相談に応じます。

・過度な 高湿度環境下(RH70 %以上)でご使用になりますと、結晶表面に水和物が形成される恐れがあります。 ご不明な点がございましたら、ご相談ください。

【関連製品】

テラヘルツ時間領域分光(THz-TDS)システムキット

【ダウンロード&関連文献】

ダウンロード

ダウンロード: カタログ1 カタログ2

関連文献:

1)H.Uchida et al., Jpn. J. Appl. Phys. 51 022601 (2012)
2)H.Uchida et al., Applied Physics B, Volume 111, Issue 3, pp. 489-493(2013)
3)Saroj R. Tripathi et al., Appl. Phys. Express 6 072703(2013)

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